依存症を自覚した時
初めて恋愛をしたのは18歳の時だった。
初めての恋愛だからハマるのも当然だと思うし、会いたくて仕方ないとか嫉妬とか普通だと思う。
今、その時の記憶をたどっても、現実本当にそうだったかは分からないから、その時のことを考えるのはやめよう。
ただ確かに別れかたはひどかった。殺して死にたいと思ったし、そうやってでも彼を取り戻したいと思った。
喪失感はとても大きくて、自分から離れていった人憎む気持ちも強かった。どうしたら元に戻れるかを考えてばかりいた。
けれど一度壊れた関係は戻らない。戻るような別れ方ではなかったし、しつこい私の別れぎわには辟易して当然だ。そこらからかもしれない。若い女は新しい男を見つけるのは簡単だ。
恋愛に時間を費やしていたから、ぽっかりあいた時間と心を補うのは、新しい恋愛が手っ取り早かった。
幸いにもすぐ次の男が見つかった。それの繰り返しをしていた。恋愛はいつも同じパターン。最初は追われて、途中から追うようになって、ヒステリックになり、相手をウンザリさせて振られる。振られると焦ってあらゆるひきとめるための方法をやる。でもそれは逆効果でどんどん悪化する。そうすると相手を憎む。こんなに愛しているのに離れていくのかというよりも、お前の方が最低だろうと。つまり罵りあうことになる。
そうやってまた人と離れて、また新しい人と出会う。新しい出会いはまた優しさから始まる。一瞬は満たされる。けれど繰り返しなのだ。
そのうちそんなことは続かなくなる。
苦しかった。どうしたらこの繰り返しから抜け出せるのかと。自分の欠点ばかりが目について死にたくなる。恋愛ばかりしてるから周りから人はどんどんいなくなり孤立していく。恋愛以外での人間関係の築き方を知らないから、というよりも、できないから恋愛に逃げていたから、恋人がいないと会う人も話す人もいない。だからまた、の繰り返し。他に夢中になるものもない。
変わりたかった。おかしい自分を変えたかった。普通がなにかは分からないけど、苦しくて死にたくなるということは、これは良くないことなんだと思った。
じゃあ、どうしたらいい?
それを知ることができたのはもっと先で、そしてその時の戒めを忘れるとまた同じ刺激に浸るようになる。
恋愛依存症の目的
別れた彼に連絡をとりたくなった。その一番の理由は彼を他の人に渡したくないから。でも好きだからじゃない。単に自分のものを人に渡したくないだけ。
そう、恋愛依存症は恋愛は手段であって、相手は自分が満たされるためにあるおもちゃであって、相手の意思や感情は実はどうでもいい。自分のためにある存在。なんてことなんだろうな。
だからもっと面白そうな新しいおもちゃが現れたらそっちが欲しくなる。だけど古いおもちゃも自分がいらなくなったはずなのに他人に取られるのは嫌。
勝手な話だとすら気づかないままだった。そして恋愛依存症は別れた人に連絡したい、よりを戻したい、でもしちゃいけない、悲しいし苦しい、という感情に酔いしれつつも長くは耐えられないから、また連絡して相手にとことん嫌われたりする。そこでやっと二度と関わらなくなる。その頃には相手を憎むようになっている。結局は恋愛感情の浮き沈みが好きなだけ。その相手は自分の所有物すら思ってる。
それは違うって気づかなきゃ。
他人は自分のモノだとか所有物だとかコントロールできるものじゃない。
その人の人生も感情も選択も、その人自身のものだとわからなきゃ。
恋愛依存を自覚する
恋愛依存している自分を変えたいと思った。そのために感情や方法やいろいろを書き連ねる場所が欲しかった。
癒しが必要なのかわからないけど、とにかく埋めなければいけないと思った。まずは自覚していることを書こう。恋愛依存症というよりも人に対する依存かもしれない。いろんな刺激がある中で、人間関係から起こる刺激が一番好きで気持ちが乱れる。
恋愛依存症と、恋愛感情が強いかは、ちょっと違う。
恋愛依存症なのは、恋愛そのものの刺激が好きなだけで、相手が好きなわけではないこと。相手はコロコロ変わるし、その人でなければだめなわけでもない、てのが最近よくわかってきた。
好意を見せてくれて自分も悪くないなと思えて、会えればオッケーで、できれば自分にはまってくれる人ならなお良し。恋愛感情という一種の麻薬のような感覚で他の痛みをごまかすだけのこと。
だから依存症なんだ。見えないけど深刻な。